銀 SILVER〜シルバー〜

は熱・電気の伝導率、可視光線の反射率が金属中で最も高く、
白く輝く金属の意味から「しろがね」または「しろかね」と呼ばれていました。
銀の元素記号Agもラテン語での名称argentum(輝くもの)に由来しています。

古代のエジプト・インドでは銀は金よりも高貴であり珍重されていました。
それは、自然銀として天然に存在する量が、自然金に比べて圧倒的に少なく、
また、銀鉱石から銀を抽出する製錬法が未発達であったため、
金よりも希少価値が高かったのです。
そのため古代エジプトでは、
金製品の上に銀メッキをした製品が高価なものとみなされていました。

ヨーロッパでも中世までは、金よりも希少価値のあるものとされていましたが、
製錬法の改良や、その後の大航海時代のスペインによるアステカ・インカ両帝国の征服、
原住民のインディオ達を酷使した過酷な奴隷労働によりもたらされた大量の銀・金により
銀の希少価値は薄れていきました。

しかし、それにより銀は貨幣として使用されるようになり、
金貨とともに、交易の国際通貨として世界に広まる事になります。
今日、銀や金の産出地として名を挙げられることのなくなった日本も
1601年、徳川家康によって制度が確立した朱印船貿易では、
当時の世界の銀の総生産量40万キロの3分の1強の、15万キロもの量が
生産され、使われたと言われています。

現在、シルバーアクセサリーで広く使用されている、純度が92.5%のシルバーを
「スターリングシルバー」とも言いますが、これは

  sterling = 「英貨(british money),英貨の,ポンドの」

という意味の通り、イギリスにおける銀貨の法定純度と同じ品位であることを
表した言葉です。
このため、スターリングシルバー製の1ポンド銀貨は1スターリングとも呼ばれています。
現在はニッケル錫製の1ポンド硬貨ですが、記念貨としての銀貨は発行されています。

フランス語ではお金を、argent(アルジャン)という「銀」の意味を持つ言葉で表し、
日本語でも「銀行」や「路銀」「間銀」など、銀にお金の意味を持たせた言葉が多数あります。
このように、銀は古くから、そして現在も貨幣習慣と密接な繋がりをもっています。

純度について。
銀はSVと表記し、後に続く千分率の数字でその純度を表します。


表記と呼び名

SV1000
純銀、サラ、ピュアシルバー

SV950
きゅうごうまる、五分落ち、ブリタニアシルバー
※ブリタニア(Britannia)とは
イギリスを擬人化した女神であり、象徴とされ、
グレートブリテン(英国本島)のラテン語名から由来するもので、
ブリタニアシルバーは、1697〜1719年のイギリスにおいて銀貨の法定純度が925/1000から
958/1000(Britannia Silver:95.84%)の「Britannia Standard」に引き上げられ
使用されたことに由来する。
現在も記念貨としてブリタニア銀貨は発行されています。

SV925

きゅうにいご、スターリングシルバー
※スターリングとは
プランタジネット朝 初代イングランド王ヘンリーU世(在位1154年〜1189年)の時代に
銀貨の鋳造を担うようになったスターリング家に因み、「Sterling Standard」となったことから。

SV900
きゅうひゃく、コインシルバー

SV800
はっぴゃく
※SV800をジャーマンシルバーと表記しているところもあるようですが、
ジャーマンシルバーは、銅を50〜70%,ニッケルを5〜30%,亜鉛を10〜30%混ぜ合わせた
銀白色の合金のことなので銀ではありません。



銀は、割金として一般には銅が使われます(ニッケルやコバルトの場合もあります)。
また割金の配合比率を変え、金やパラジウムなどを加えたピンクシルバーやイエローシルバー、
シルバーにプラチナを10%配合したプラチナシルバー(Pt100)などもあります。

また銀は、貴金属のなかでは比較的に化学変化を起こしやすく、シルバーアクセサリー
などは放っておくと黒ずんできてしまいます。
シルバー製品をお持ちの方なら経験があるのではないでしょうか?
これは、硫化反応あるいは塩化反応を起こしたためです。

空気中の硫黄分や、化粧品、パーマ液や台所洗剤の界面活性剤にも
硫黄分が含まれている場合があり化学反応して硫化します。
また硫黄成分の温泉につけると急激に硫化しますのでお気をつけ下さい。
これは市販の入浴剤に硫黄分が入っている場合も同じく変色します。
家庭用の塩素系漂白剤などでも塩化し、黒くなりますので注意が必要です。

市販のシルバークロスなどで磨くことでキレイになりますが、アクセサリーは
身につけていれば傷がつくことはあっても、黒くなることはほとんどありませんよ!

古代インカ帝国の人々は、金を太陽の汗、銀を月の涙と美しく表現し愛したそうです。
アクセサリーは愛着をもって身につけ、手入れをしてあげることで美しく輝き続け、
また、使い込むことでその輝きに、つけている人の味や思いが加わり、その人に
いちばん似合うアクセサリーになります。
あなたのお気に入りのアクセサリーにあなたが映りこんでいるような、
そんな楽しみ方をしてもらいたいですね。

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